HOME > ニュースページ > 経済 > 詳細

中国石炭国有企業の龍煤集団で連日大規模抗議 これから始まる大量解雇

2016年03月17日

【新唐人2016年3月18日】

 

中国経済の厳しい状況下での両会期間中(中国人民代表大会と中国人民政治協商会議)、黒竜江省長陸昊(る こう)氏の発言が、地元の数万の鉱山労働者の怒りをかい、連日街頭での抗議デモに発展しました。この「石炭企業の賃金未払いは1件もない」の発言は、これまでの中国経済モデルを崩壊にまで追い詰めるキッカケになりそうです。

 

現地の労働者は、これは嘘だと指摘します。

 

双鴨山(そうあさん)の民衆
「龍煤グループ全体で、4、5か月も給料を支給していないところもあります」

 

3月9日早朝から、龍煤グループ所属の数千名の鉱山労働者が、「陸昊は嘘つき」、「共産党、お金を返せ」と書かれたスローガンを掲げ、矛先は省長、更に政権に向けられました。

 

楊建利(よう けんり)氏
「このようなスローガンを掲げた理由は、多くの人々が今の窮状の原因は体制にあると気付いています。実際には、これらの鉱山労働者は長年にわたって低賃金で働かされ、政府に多額の税金を献上したはずです。税金の中には失業保険が含まれるのは、どこの国でも当たり前のことです。しかし 中国の社会福祉制度の不完備により、労働者たちは繰り返し詐取されています」

 

龍煤グループは、黒竜江省最大の国有企業です。しかし、今、重大な損失を抱え、2014年、40億人民元(約6400億円)の損失を出し、8億人民元(約1280億円)の賃金を払えず、更に10万人の解雇も計画しています。

 

石炭業のみならず、中国は他に鉄鋼、セメント、ガラス、石油、石油化学、鉄鉱石、非鉄金属、の7つの産業があり、いずれも過剰設備と厳しい損失に直面しています。

 

謝田氏
「過去10年あまりの大規模なインフラ刺激により、キャパシティーが大きくなりすぎ、過剰生産が深刻な問題となり、今の結果は自然の流れとも言えます。これから他の建築資材の製造業でも、大量の解雇が始まるでしょう」

 

ロイターによると、「今後2、3年間、石炭、鉄鋼等のトップ5大国有企業は、5百万から6百万の失業者を出すだろう」とされています。

 

謝田氏
「鉱山労働者にとって、これは痛みを伴う変革ですが、他の民間部門の多くはすでに経験しています。今、考えてみれば、共産主義のイデオロギーはすでに崩壊しています。ならば、社会主義の経済体制も崩壊して行くでしょう」

 

社会主義経済のバブルが崩壊しました。中国では、独立した労働組合はなく、今後数年間で激しい抗議デモは避けられないだろうと学者は予測しています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/03/15/a1257686.html (中国語)

          

(翻訳/小松 ナレーター/萩野 映像編集/李)

トップページへ